ノーコードって何?AppSheetを試して分かったこと

今注目を集めている技術の1つ「ノーコード」。市場規模は2022年には2兆円を超えるとも言われています。
言葉としては知っていても、実感として掴めてなかったのでAppSheetと呼ばれるGoogleのサービスで体感して見ました。
そこから分かったことも踏まえて、ノーコードとは何かを分かりやすく説明します。

ノーコードって何?

「ノー」=無い。「コード」=ソースコード。つまり、ソースコードが無い技術ということです。
もう少し噛み砕くと、ソースコードを触らなくても知らなくてもアプリケーションを作ることができる技術のことを指します。
ノーコードの関心は世界中で高まっていて、下記の引用からも分かるように今後目が離せない技術となっています。

米調査会社のフォレスター・リサーチによれば、2018年に4000億円だった市場規規模は、年率50%の成長を続け2022年には2兆円を超えると予想。
同じく米調査会社のガートナーは、2024年までに新たに作られるビジネスアプリケーションの50%以上がノーコード/ローコードプラットフォームによって構築されると予測し、長期的に人気を集めそうだ。

Salesforce blogより(https://www.salesforce.com/jp/blog/2021/03/low-code-2-newspicks.html)

ノーコードとイエスコード(注)

「イエスコード」は私の完全な造語です(汗)。ノーの反対なので、ソースコードを知ってなければアプリケーションが作れない、という意味にしています。
良い言葉が思いつかなかったので、この記事ではイエスコードで通しますw

イエスコードでアプリを開発する場合、エンジニアがいないと作ることができません。
エンジニアがいない場合、開発会社にお願いをして作ってもらう必要があります。
下記の感じですね。

イエスコードのイメージ

ソースコードを知らない人は「何を作るか」を知っているのですが、それを実現するための方法を持ち合わせていないので他者に依頼する必要があります。

ノーコードの場合、ソースコードを知らなくても良いので、何を作るか知っている人がノーコードサービス(ノーコードプラットフォームとも呼びます)を使って自分でアプリケーションを作ることができるようになります。
下記のような感じですね。

ノーコードのイメージ

この場合、何を作りたいかを知っている人と作る人が同じになるので、とても効率よく進めることができます。他の人にお願いすると、どうしてもイメージしているものを伝えるための時間や労力をかける必要がありますが、そういったことが発生しなくなるためです。

ノーコードはどうやって作られるの?

ノーコードサービスを使ってアプリケーションを作る場合、ノーコードサービス会社が提供する機能を組み合わせて作っていきます。例えば地図機能、カメラ機能、音楽再生機能といったものが予め用意されていて、利用者側はその機能を組み合わせてアプリを作成していきます。

当然ながら、ノーコードサービスを提供している企業には開発者がいて、地図機能やカメラ機能といった利用者にとって便利な機能を作ってくれています。利用者側のニーズに応えて必要な機能はどんどん追加されていくため、利用者側としてはアプリケーションに組み込む機能の幅がどんどん広がっていくわけですね。

ノーコードサービスに機能追加している様子

Googleが提供するAppSheetを試してみた

Googleが提供するノーコードサービスでAppSheetがあります。初めて利用する場合は3ヶ月$300まで無料で使えるみたいなので試して見ました。AppSheetに慣れるのに少し時間がかかりましたが、大体のことが分かってから簡単な画像ビューワーアプリを作って見ました。下記の動画を見てください。このアプリが動くようになるまで、10分かからず作れました。もしこれをエンジニアが一から開発しようとすると、慣れた人でも1日〜数日程度かかるかもしれません。それが立ったの10分で作れたことに驚きました。

使って分かったノーコードの課題

ここまで調べてみたノーコードですが、使ってみて見えてきた課題があります。それは、作れるアプリはノーコードサービス会社が提供する機能に依存してしまうということです。
ソースコードを全く触らなくてもアプリケーションを素早く作れるのが最大のメリットですが、実現したいことが機能として提供されていない場合には為す術がありません。ノーコードサービスを提供する会社は今となってはたくさんあります。Googleにしかり、国内だとCMでも目にすることのあるヤプリさんやプラティオさんなど多数あります。それぞれ独自色があると思いますので、やりたいことが実現できるサービスを選ぶ必要がある点は注意しないといけないと思いました。
ちなみに、なんでも出来るようなサービスは無いと考えた方が良いでしょう。ノーコードでなんでも実現しようと思うと、何百、何千という機能が提供されているか、数えきれない設定項目が用意されることになるからです。それならプログラミングを覚えて、一から自分で開発できるようになった方が早いかもしれません。

最後に

ノーコードを言葉では知っていましたが、こうやって触ってみるとノーコードの便利さや将来性に気づきます。簡単なアプリでもこれだけサクッとできてしまうのは驚きです。慣れるまでの時間や、何か問題があった時に解決できるまでの時間はひょっとするとエンジニアの方が早いかもしれませんが、時間をかければ誰でも同じレベルにまで習得できるんじゃ無いかと思います。ノーコードってすごいです。
今回も実際に体感してみましたが、新しい技術に触れるって楽しいですね。それでは、また。

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